「鉢形城」アプリの翻訳、ナレーションを担当しました

国史跡であり、日本100名城にも選ばれている埼玉県の城「鉢形城」。荒川と深沢川に挟まれた断崖絶壁の上に築かれた天然の要害。小田原・北条氏の城、1590年、豊臣秀吉の「小田原攻め」では、後北条氏の支城として攻防戦を繰り広げたことでも知られる城です。
 
そんな「鉢形城」の魅力を体感することができるアプリができました!その名も「風雲Yotte GO! 謎解き寄居町 ~鉢形城攻防戦~」。英語版の翻訳とナレーションは、僕、クリスグレンが担当しました。アプリでは町内を散策しながら謎解き、宝探し、鉢形城360°復元体験、豊臣軍と戦う籠城戦ゲーム、ARで出現する武将と記念撮影などが楽しめます。
 
アプリと共に「鉢形城歴史館」常設展示室内の展示解説の翻訳、英語音声ガイドのナレーションも担当しました。音声ガイドは、ここからも聞くことができます。(英語解説は、は右下にある「E」をクリック)インバウンド(外国人旅行者)のみなさんにも、たくさん活用してもらって、鉢形城の魅力を知ってもらえたら嬉しいです。
 
「風雲Yotte GO! 謎解き寄居町 ~鉢形城攻防戦~」は、App Store、Google Playよりダウンロードできます。詳細は、こちらをチェック。
 
城、武将、甲冑武具は、もちろん、日本の歴史文化に関する翻訳、ナレーション、企画、監修のご相談があれば、ぜひお気軽にご連絡ください。
 
<過去実績>
体感国宝彦根城」アプリ(近江ツーリズムボード)企画監修、動画出演、翻訳、ナレーション
城バイリンガルガイド(小学館) 英文執筆、翻訳
忍者バイリンガルガイド(小学館)翻訳
必見!関ケ原(岐阜県発行)翻訳
日本の名城24(日本城郭協会)翻訳
名古屋城WEBサイト 翻訳
小牧山城史跡情報館「れきしるこまき」館内解説 翻訳
岐阜城史跡案内サイン(観光庁・多言語整備事業)英文執筆
岐阜・関ケ原古戦場史跡案内サイン(岐阜県)英文執筆、翻訳  
養浩館庭園リーフレット(福井県)翻訳      ほか多数
 
 

桑名市VRツアーナレーション

三重県桑名市様が実施される「自動運転社会実験 VRツアー」の車内で使用される日本語ナレーションを担当しました。
自動運転車両に乗車し、VR(仮想現実)で観光を体験するという新しい試み!
今回の僕の役割は、自動運転の走行中に専用ゴーグルを装着し、現実世界を仮想現実に置き換え、まちの観光案内を楽しむ際のナビゲーターです。
「観光の新しい未来の姿」とも言える今回の事業。実際の運行が楽しみです。桑名市役所MaaS推進室の皆さん、ありがとうございました。

NHK WORLD “NINJA TRUTH” アンコール放送

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NHK WORLDにて放送中の人気番組  “NINJA TRUTH”のアンコール放送が決定しました!

 

○NINJA TRUTH Episode 11: 
Innin and Yonin – The Yin and Yang of the Ninja
放送日時:2021年10月13日(日本時間)10:30、15:30,、21:30,、翌日2:30、7:30
出演 & ナレーション(英語):クリス グレン

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○NINJA TRUTH Episode 12: 
Physical Abilities of the Ninja
放送日時:2021年10月20日(日本時間)10:30、15:30,、21:30,、翌日2:30、7:30

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この番組は、オンデマンドでもご覧いただけます。

 
NINJA TRUTH Episode 11: 
https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/en/ondemand/video/3019107/

 
NINJA TRUTH Episode 12: 
https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/en/tv/15minutes/20200318/3019108/

 

 

訪日外国人向け動画コンテンツ「関ケ原の戦い」制作秘話

2015年から関ケ原グランドデザイン策定委員として、また関ケ原観光大使として関わり続けてきた岐阜・関ケ原古戦場。
史跡に設置された解説看板の英訳をはじめ、小和田哲男先生が監修された「必見!関ケ原」の英訳や岐阜関ケ原古戦場記念館・館内の英語解説文など、さまざま担当させていただきました。その集大成とも言えるのが “Understanding, Battle of Sekigahara “の制作監修です。

岐阜県から僕らに与えられたミッションは「関ケ原の戦い」を5分程度の短い動画を何本か制作し、外国人にもわかりやすく伝えること。
僕にとっては、とてもやりがいのあるミッションでした。こうした外国人向けのコンテンツを制作する場合に気をつけなければならないことは「外国人の知識量でも、十分に理解できる内容に落とし込むこと」です。

・誰が、いつ、何のために…という5Wをわかりやすく整理する
・外国人の知識量に合わせて、丁寧な説明をする
 →徳川家康って誰?戦国時代って、いつ?など
・外国人が興味を持つ「サムライ」たちの生き様や文化に関するエピソードも紹介する
 →日本人とは違う興味やニーズにも焦点をあてる
・シナリオは外国人視点で制作する
 →日本人視点で制作した日本語のシナリオを英訳することはしない
・武将のイラスト、地図など、日本の歴史を感じさせるものを使用する(ゲームやアニメに出てくるような武将のテイストはNG)
 →歴史文化に興味のある外国人の期待を裏切らない

上記のようなポイントをまずはしっかりと整理した上で、作業を進めました。
動画だけではなく、外国人向けのWEBコンテンツや記事を制作するときも同様で、本来は上記のように「外国人」を意識して、制作を行うべきですが、いろいろ見させてもらっても、これらを意識して制作されているものは意外に少ないというのが実情です。

たとえば「関ケ原の戦い」の主要な人物、徳川家康と石田三成も、日本の歴史に精通していない外国人には、彼らが誰であるのかさえ、わかりません。「戦国時代」や「江戸時代」というワードも、日本人なら「戦国時代=1500年代ね」というように、瞬時に理解できるのでしょうが、外国人には、それが700年代のことなのか、1800年代のことなのかさえ、わかりません。こういう視点を忘れて制作されている観光WEBサイトの記事や動画は、本当に多いです。

今回の動画制作にあたっては、どの映像制作会社に依頼するか検討した結果「外国人向けの動画制作」の実績を持つ会社、そして楽しく一緒に仕事ができ、なおかつ世界クオリティの映像が制作できる会社ということで、NHK WORLD「NINJA TRUTH」「CASTLE QUEST」(僕は、ナビゲーターとして出演)で、ご一緒している千代田ラフトさんに依頼。万全の制作チームで撮影にのぞむことができました。このチームなら、さきほど書いた「外国人向けの動画を制作する際の重要なポイント」も、すぐに意図を理解してもらえます。(日本人向けの動画しか制作したことがないチームだと、まずはこの部分の共有だけで、けっこう時間がかかります)

関ケ原古戦場・笹尾山(石田三成陣跡)での撮影
岐阜関ケ原古戦場記念館での撮影
関ケ原古戦場・決戦地での撮影

そして、岐阜県側の担当者のみなさんも、すでに関ケ原古戦場の整備をされていく中で「インバウンド」を常に意識されているので、「外国人視点」という意識が高く、いたってスムーズ。僕らが大切に思っていることや意図をしっかり理解してくださり、信頼して、お任せいただけたことも、良い作品づくりにつながりました。そして、出来上がった動画が、この三本です。

公開後、動画を見た外国人の方々からは
「とても、わかりやすく、興味深い動画だった」「まさに欲しかったのは、こういう動画だ!」と感想をもらいました。
FBを通して交流させていただいているフロリダ大学の原先生からも、お褒めの言葉をいただき、嬉しい限りです。
そして今回の動画は「日本語字幕付き」なので、日本の歴史と英語を一緒に勉強できる学習コンテンツとしてボランティアガイドさんや通訳案内士さん、学生さんにも活用してもらえると嬉しいですね。


そして、こうした動画は制作して終わりではダメ。
岐阜関ケ原古戦場記念館のロビーでも放映はされていますが、タビマエの海外の方々に見ていただけるようプロモーションしていく必要もあります。(Sekigahara と検索する外国人は、まだまだ少ないので、このあたりも工夫が必要です)


30年以上、テレビ、ラジオの業界で仕事をしてきた経験と実績、インバウンド観光アドバイザーとしての視点に加え、今まで勉強、研究してきた日本の歴史文化、特に戦国時代や城の知識をいかせる仕事は本当に楽しく、そして、やりがいを感じました。お世話になった岐阜県のみなさん、ありがとうございました。


2020年度ですべての整備を終えた関ケ原古戦場。
今はコロナで難しいですが、日本の歴史のターニングポイントの一つである、この「関ケ原の戦い」が、世界の人に認知され、海外からもたくさんのゲストが来てくれるを願っています!



“Understanding, Battle of Sekigahara ” 英語で学ぶ「関ケ原の戦い」(日本語字幕)
制作:岐阜県
監修:有限会社パスト・プレゼント・フューチャー(クリス グレン)
出演・ナレーション:クリス グレン
映像制作:株式会社千代田ラフト